御曹司たちの溺愛レベル上昇中
「大丈夫。今日のお礼に奢らせて?」
「……お前に奢らせるの気が引けるんだけど俺」
すごい不満そう……。
確かにわたしは万年貧乏生活ですけども。
購買のメロンパン一つで嬉しくなるくらい。
でもこれくらいならわたしだって金欠にはなりはしないから。
「いいの、こういう機会滅多にないもん」
「……わかった。今日は、な」
財布を掴んでいた手を離し、颯くんは笑ってくれた。
「じゃ、公園行こ。……あっその前に交代!」
脚立頂戴、と手を伸ばせば、
「やだ。それより早く公園に連れてけ」
「え、でもっ」
朝のようだけど、より雑に背中を押されながら歩き、その途中にも代わると言ったけど、結局公園に着いてしまった。
丁度よく木陰になったベンチに腰掛け、おにぎりや飲み物を取り出すと、颯くんはそっこうで食べ始める。
おにぎりの開け方わからない、とかないんだ。
コンビニ行くって言ってたけど、慣れてるなぁ。
「あー……こうさ、おにぎりとお茶の組み合わせって最高だよな」
「分かる。お味噌汁あるとなおいいんだけどね」
「だな、同感」
意外と庶民的なところも感じながら、美味しそうに食べる颯くんの隣で、わたしもおにぎりを食べる。
「んんー」
「うまいよな」
学校はぬいて、シェアハウスに住むようになってから一人のご飯じゃないから、誰かとのご飯が美味しく思える──