生徒会長に拾われて同居することになりました
重い足を動かして歩いていると、焦げくさい臭いも広がってきた。




「……」


もう、そこの角を曲がれば家が見える。


人の声が次第に大きくなってきて、心臓が早鐘を打つ。



……そういえば、今日はお母さん仕事休んでたはず。


もしかしたら、家と一緒に……



頭に浮かんできたことを必死に打ち消した。



まだ燃えているのはうちと決まったわけじゃない。


そう思いたかった。



でも、お母さんがいなくなったら私、一人になる。



私には、お父さんも、おじいちゃんもおばあちゃんも、親戚すらもいない。


お母さんしかいない……。




私の家はアパート。


違う部屋の人が火事を起こしただけで、まだ私が住んでる部屋にはまだ火は届いていないかもしれない。


唯一の希望を残して、私は走った。



家には、大切なものがたくさんある。


お金だけじゃない。


そんな私の家が燃えてなくなったら、と思うと恐怖で泣きそうになった。

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