最強術者であることを隠して自由に生きようと思っていましたが現最強術者の花嫁になり溺愛されるようになりました
「良かったら、案内しようか?
俺、ここのことなんでも知ってるかさっ!」
と優しさのあるような言葉を言うけれど舞花にはお見通し。この男子生徒は、案内するという口実という名の
口説いている。
案内してあげるなど本心ではないことが見え透えている。顔を見れば分かる。
一歩後退してから優しく断る。
「ありがとうございます。ですが、案内はしなくて大丈夫です。では。」
軽く頭を下げてから、凪斗の所に歩こうとした時
男子生徒が、舞花の右腕を軽く掴む。
懲りていないのか
「遠慮しないで!ほら!」と言ってきた。
あの時、父から暴力を受けたことが原因で自分の体などに触れれば、拒否反応が出てしまうようになり
それで思わず舞花は勢いよく男子生徒から手を振り払いそうになった。振り払おうとする寸前で
ふと誰かに引き寄せられる。
それから、何か乾いた音も聞こえていた。
(一体…何が)
払おうとする寸前、目を瞑っていた舞花は
何が起こっているのか分からない状態。
恐る恐ると目を開ければ、凪斗が自分を肩に引き寄せている状態だった。そして、舞花を口説いていた男子生徒は痛々しい表情をして右手を抑えていた。
微かに赤く腫れていた。
「嫌がっているのにも関わらず無理やり連れていこうとするとは…ヤエザクラ(ここ)の奴らはそういうことをする奴ばかりなのか?」
凪斗の声で周りが冷気に包まれたような感じがする。
感じているのか、男子生徒は青ざめて震えていた。
がしかしまた異論を唱えはじめる。
「いやあ…別に嫌がった様子はありませんでしたけどねぇ…」
往生際の悪い彼を見て呆れた顔をしつつも凪斗は舞花に問いかける。
「嫌がっていなかったと奴は言っているが…」
そう言われれば舞花は即答で
「いいえ、嫌がったわ。」と答える。
舞花がそう答えれば凪斗は冷気のこもった瞳で見定める。男子生徒は肩をビクリと震わす。
「こう言っているが…まだ戯言を言うか?
まだ言うのであれば…。」
凪斗がそう言えば、何やら武神が出てくるような気配を感じた舞花。
しかし、武神は出てこずに
凪斗の冷気のこもった瞳で見られ耐えられなくなったのか
「も、申し訳ありませんでしたぁー!!」
と情けない悲鳴を上げながら走って逃げていった。

「…やっといなくなったか。」
「…そ、そうね。」
助けてくれたことに驚き
そして、凪斗の手が優しく温かく感じ胸が締め付けられるような感覚がして、体が動かなかった。
それを見た凪斗は気づいたのかほくそ笑み
「そろそろ離れたらどうだ?」
「…!分かってるわよ!」と赤らめながら素早く凪斗から離れ、その様子を凪斗は「ははは!」と笑みをこぼしていた。
(完全に、私の反応を見て楽しんでるわねこの人…。)
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