メガネを外したその先に
「なんでダメなの」

「お前、LINE煩そう」

「…静かにするから」

「それなら別にいらねぇだろ」

「むぅっ、ああ言えばこう言う」


結局折れてくれない先生に私が折れるしかない。

そう思ったけれど、今日の光景を思い出して名案が思い浮かぶ。


「でも、連絡先教えてくれなかったら毎回私が校門の前で待ち伏せする感じになるけどいいの?」


私の言葉に先生が振り向き、眉間に皺を寄せた。


「私は、先生がいいならいいんだけどね」
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