宮川修内太の異常な日常Ⅱ~魔女の瞳番外編~
…まただ。

ベッドの中で、俺は目を覚ます。

ベッドの中、もぞもぞと動きながら、俺は傍らの時計を見た。

午前三時。

起床時間にはあまりにも早い。

苛立ちにも似た溜息を吐き、髪の毛を片手で掻き毟りながら、俺は身を起こした。

現在宮川家で目を覚ましているのは、この俺…宮川修内太だけだろう。

最近いつもこうなのだ。

夜中にふと目が覚める。

別に睡眠が足りている訳ではない。

眠いと思って床につく。

だけど、夜中に目が覚めてしまう。

…少し違うか。

目が覚めるというよりは、起こされる感覚に似ていた。

誰に?

何に?

それはわからない。

以前はこんな事はなかったというのに。

…そう、メグに魔術や呪眼の扱い方を教えてもらい始めた頃から。

俺は原因不明の不眠症に悩まされていた。

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