天色ガール【修正版】
髪色は派手だけど、女装したらものすごい美人になりそうだなぁ……
「──おい! 聞いてんのか!」
「ん?」
「ん?じゃねェよ! 頭どーしてくれんだよ!」
赤髪が自分の頭をバシバシ叩く。
叩いているところに目を凝らせば、微かに膨らんでいるのが見えた。
「あ、たんこぶだ。……それがどうしたの?」
自分のたんこぶを他人に見せたい変な趣味でもあんのか。
「はァ? テメェがやったんだろ!!」
鋭い目つきで睨まれ、怒声が飛んでくる。
……って、あたし?
いや別に殴ったりなんかしてな…………あ。
そういえば、ドアを開けた時にゴンッと鈍い音が聞こえたような────
「ごめんなさい!」
あたしのせいでドアに頭をぶつけたのか。
……とりあえず謝ろう。転校初日から問題は起こしたくない。
「ああ”? そんなんで許すわけ……」
「お〜い。一般人に手ぇ出しちゃ駄目だろー?」
赤髪の横から、ひょっこり背の高い男が現れた。
ムラなく染まった藍色の髪。襟足は耳の下まで伸びている。
ダークブラウンのややタレ気味の瞳と涙ぼくろが、彼の甘い顔によく合っていた。
「わりーな。……でも、ここがどこだか分かってんのか〜?」
ゆるい口調でヘラヘラと笑う。
だけど、目の奥がまったく笑っていない。