リベンジ溺愛婚~冷徹御曹司は再会した幼馴染を離さない~
「わぁぁぁ! 見ないで!」
慌てて駆け寄り、急いで洗濯物を回収する。それを近くに置いてある洗濯かごに押し込んだ。
下着、見られたよね……。
恥ずかしくて顔にぶわっと熱が集まるのがわかった。
十六年振りに涼成くんと再会して、まさか家に招き入れるなんて思ってもみなかったので、リビングは今朝家を出たときのまま。
洗濯物は干しっぱなしだし、ベッドの上にはパジャマが畳んだ状態で置かれている。ローテーブルには今朝飲んだコーヒーのマグカップがそのままだし、生活感が溢れていて恥ずかしい。
「とりあえず涼成くんはここに座って」
ローテーブルの下にはラグを敷いているがそれだけでは座るとお尻が痛いと思い、丸形のクッションに座るように促した。
長い足を窮屈そうに折り曲げて腰を下ろした涼成くんの姿が、狭いワンルームに浮いている。
それもそのはずだ。見るからに上等なスーツに、高級腕時計を身に着けた涼成くんからは圧倒的な富裕層のオーラが溢れているから。
本来ならばこんな狭いワンルームには一生縁のない人だろう。
でも、自分から私の家で匿ってほしいと頼んできたのだからこの狭さにも我慢してもらわないといけない。