リベンジ溺愛婚~冷徹御曹司は再会した幼馴染を離さない~
「お腹空いたから夜ご飯食べるけどいいかな」
「好きにしてくれ。俺のことは気にしなくていいから」
そう言われても少しもワンルームに馴染んでいない存在がどっしりと居座っているのだから気になるに決まっている。普通になんて過ごせるわけがない。
「涼成くんは夜ご飯はもうすませたの?」
「いや、まだだ」
時刻はもうすぐ午後七時半になろうとしている。夕食がまだなら涼成くんもお腹を空かせているはずだ。それなのに、ひとりだけ食べるのは気が引ける。
「昨夜のカレーが残っているんだけど、よかったら食べる?」
「いいのか?」
「私の手作りが嫌じゃなければ」
「いや、むしろありがたい」
残りのカレーはふたり分は余裕で余っているから足りるし、お米は冷凍ストックがあるのでそれを使おう。
「わかった。ちょっと待ってて」
冷蔵庫から残りのカレーが入っているタッパーを取り出して鍋に移す。火にかけて温め直しながら簡単にサラダも作ることにした。