悪事通報アプリ

☆☆☆

空き地から出た私と花乃は蒼の後についてコンビニ方面へと歩き出した。
晴希は自分がしてしまったことの呆然としていて、まだ空き地で棒立ちになっている。

前を歩く蒼はさっきの出来事がかなりショックだったようで、私と花乃がついて行っていることに気がついてもいなかった。

蒼が先にコンビニに入ったのを確認してから、私と花乃はその後に続いた。
レジに立っているのは大学生くらいの男の子で、眠そうな顔をして挨拶もしない。

これなら本当に万引できるんじゃないかと思うような態度だ。
私はスマホを取り出して録画を開始し、更に蒼の後をつけた。

スマホ画面にはバッチリ蒼の後ろ姿が写っている。
蒼はドリンクケースの前まで来ると500ミリのお茶を一本取り出し、周囲を確認しはじめた。

私はお菓子の棚に隠れてスマホレンズだけを蒼へ向けた。
しばらくすると蒼がカバンの蓋を開けるのがわかった。

そして素早くお茶をその中へと滑り込ませる。
その手際のよさを見ると初めてではないことがわかった。

それから蒼は店内を少し歩き回って50円のチョコレートをひとつ購入するとコンビニを出たのだった。
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