春待つ彼のシュガーアプローチ
「あの、抱えてる気持ちを誰かに喋って吐き出すだけでも楽になったりするから、話したい時はいつでも言ってね。私じゃ頼りにならないかもしれないけど…」


「そっ、そんなことないよ!萌絵ちゃんが側に居てくれるだけで凄く頼もしい」


「私に遠慮するのはナシだからね?あの時、栞ちゃんが守ってくれたみたいに、私だって力になれることは何だってしたいんだから」


“守った”なんて大層なことはしていない。


むしろ、明るくて心優しい萌絵ちゃんにいつも元気を貰っているのは私の方だ。


「……ありがとう」


温かい言葉を掛けてもらえただけで、疲労感もだいぶ緩和された。


氷乃瀬くんも度が過ぎた言動の女の子たちに対して注意をしてくれる。


女の子たちの反響に翻弄される日がいつまで続くか分からないけど、頑張って乗り切ろう。


更衣室を出て、萌絵ちゃんと一緒に教室へ向かう途中。


「わっ…」


何かに躓いた私。


前のめりになったけれど、萌絵ちゃんが慌てて支えてくれたおかげで転ばずに済んだ。

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