神殺しのクロノスタシス1
「…駄目だ、イレースちゃん。君はそちら側に行ってはいけないよ」
人質の命が奪われようとしているのに。
やはり、シルナ・エインリーは冷静な口調でそう言った。
私が同じように冷静なら、彼の言葉に焦燥が混じっていることにも気づいたのかもしれない。
でも、そのときの私は、冷静さからは程遠かった。
「今ならまだ戻れる。戻ってくるんだ。君を愛する人は、君がそちら側に行くことを望んでないはずだよ」
「ごちゃごちゃうるさい男だな。…もう良い、イレース。早く殺っちまおう」
「い、嫌…。殺さないで…お願い…」
「わ、私は…」
シルナ・エインリーの声。
ヴォイドの声。
人質の女子生徒の声。
そして自分の声がごちゃ混ぜになって、私は叫び出しそうになった。
…お父さん、お母さん。
私、どうしたら良いの。
二人は、私に何を望むの…。
「…幸せになって欲しいと思ってるはずだよ」
「…!」
ハッとして顔を上げると、シルナ・エインリーが私を見つめていた。
懐かしい、父の笑顔に似ていた。
「世界を変えることなんて望まない。ただ君に、幸せに生きて欲しいと思ってるだけだ」
人質の命が奪われようとしているのに。
やはり、シルナ・エインリーは冷静な口調でそう言った。
私が同じように冷静なら、彼の言葉に焦燥が混じっていることにも気づいたのかもしれない。
でも、そのときの私は、冷静さからは程遠かった。
「今ならまだ戻れる。戻ってくるんだ。君を愛する人は、君がそちら側に行くことを望んでないはずだよ」
「ごちゃごちゃうるさい男だな。…もう良い、イレース。早く殺っちまおう」
「い、嫌…。殺さないで…お願い…」
「わ、私は…」
シルナ・エインリーの声。
ヴォイドの声。
人質の女子生徒の声。
そして自分の声がごちゃ混ぜになって、私は叫び出しそうになった。
…お父さん、お母さん。
私、どうしたら良いの。
二人は、私に何を望むの…。
「…幸せになって欲しいと思ってるはずだよ」
「…!」
ハッとして顔を上げると、シルナ・エインリーが私を見つめていた。
懐かしい、父の笑顔に似ていた。
「世界を変えることなんて望まない。ただ君に、幸せに生きて欲しいと思ってるだけだ」