君が愛おしくて。クールなエリートSPの甘く一途な溺愛事情
ベッドの脇に腰を下ろした要くんは、私を抱きしめた。
「搬送から目覚めるまで、どうなってしまうのかと、気が気じゃなかった」
私の存在を確かめるように、要くんは腕の力を強めた。
不思議だ。ずっとどこかで、音もない冷たく暗い海の底に沈んでいるような気がしていたのに、彼にこうして抱きしめられていると、陸に上がって、太陽の光を浴びているかのように、心が穏やかになる。
その痛いくらいの抱擁が、私を安心させたと同時に、感じさせた。
ここが、要くんの胸の中こそ、私の居場所だと。
「……要くん」
顔を上げて名前を呼ぶと、抱擁が弱まる。
額に汗を滲ませた彼が、小さく「ん?」と言い、私の顔を覗き込む。
「助けてくれてありがとう。それから、さっきは逃げてごめんなさい……要くんを信じていたし、私を大切にしてくれていることは分かっていたのに」
愛されていると分かっていても、彼からの愛が本物だと知っていても、心のどこかで、自分に自信が持てなかった。
(こんなにも、私を愛してくれているのに、私ってば……)
「謝るのは僕の方だ。君に辛い思いをさせた。本当にすまない」
そう言って、要くんはまた力強く私を抱きしめた。
胸元に顔を寄せると、彼の鼓動が聞こえた。
波打つ鼓動はとても速くて、彼がどれだけの思いで、私を見つけ出してくれたのか分かった。
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