薄氷の城
第 34話 ゼフェン・プリズマーティッシュ・クルウレン
馬車の車輪がガラガラと音を立てて馬車道を走る。国境を越えてからしばらく経つと、人の声が聞こえてきた。ユリアーナは、カーテン越しにも何か見えないかと窓の外を見てみた。
「外はとても賑やかですね。」
「あぁ。何か祭の日なのだろうか?それとも、私たちの国に対する何かの示威運動の類いだろうか…。」
外の人々は声を張り上げていて、言葉の分からないユリアーナには喧嘩しているようにも聞こえる。ヴィレムは彼女の顔が少しだけ緊張したのを見て取ると、自分の不用意な発言を後悔した。ヴィレムの合図を受け取ったブラームがカーテンの隙間から外を窺った。
「露店が沢山出ているようです。何かお祭りのようです。」
「五月だから豊穣祭かしら?」
「プリズマーティッシュではこの先のゴーデンと言う町で女神祭と呼ばれている豊穣祭が行われるらしいが、確かもう終わっていたと記憶しているが…。」
「地方毎に豊穣祭を祝うところもございますからね。もめ事ではない様で何よりでした。」
「そうだね。カーテンを開けて少し外を見てみるかい?」
「よろしいのですか?」
ヴィレムは、ブラームに合図を送り、彼はカーテンを開けた。
沿道には様々な食事やデザートらしき食べ物の露店が連なっていて、多くの店に客が並んでいた。
「あれは、お花売りかしら?」
ユリアーナが指す方をヴィレムも見る。母娘と思しき二人が薄ピンクのアイリスを掲げて手を振っている。しかし、手には一本しか握られていない。
「花売りならば、カゴで花を持っていそうなものだが…」
その後も、片手にアイリスを持って手を振る人々を目にした。
「この国は、私たちを歓迎してくれているのでしょうか?」
「少なくとも、招かざる客と言うのではなさそうだね。」
∴∵
一行は予定より早い昼過ぎに、本日の宿に到着した。その門の前にプリズマーティッシュの騎士たちがずらりと並んでいた。先頭のエパナスターシの騎士に緊張が走る。その緊張を感じ取ったのか、乗っている馬がヒィィーンっと甲高く嘶いた。
エパナスターシの騎士がサーベルに手をかけるかどうかの瞬間にプリズマーティッシュの騎士たちは最敬礼で一行を迎えた。
騎士の列から一人が一向に向って歩いてきた。彼の勲章の多さから、伯爵位以上の人物だとエパナスターシの騎士は悟って馬から下り近づいた。
「ゼフェン・プリズマーティッシュ・クルウレンへお出まし下さり、感謝申し上げます。私は騎士団、団長のアンリ・オベールです。」
アンリと名乗った男は流ちょうなエシタリシテソージャの言葉を話す。それにエパナスターシの騎士もエシタリシテソージャの言葉で返す。
「私はエパナスターシ騎士団貴人警護隊、第二小隊、小隊長のアントン・バッカウゼンと申します。」
「これから先、私共ゼフェン・プリズマーティッシュ・クルウレン騎士団の貴人警護を担当している第三団隊が皆様のご案内を致します。中に公爵のジルベール・ヴァンドーム殿下がおりますので皆様にご挨拶を申し上げました後、詳しくご説明させて頂きます。」
アントンの部下ヨナタンは、様子を伺いに来たマウリッツの侍従長ヘールトと、ウルバーノの側近リベルト・アネーリオに事情を説明している。
聞き終わったリベルトは、アントンに頷いて見せる。
「では、よろしくお願い致します。」
アントンの返事に、騎士団長のアンリは表情を更に柔和にさせた。
「では、どうぞ。騎乗のままお入り下さい。」
プリズマーティッシュの貴族が定宿として使っていると説明があった宿は左右の端が見えないほど大きな建物ではあったが、外壁の装飾は殆どなく、質素な印象を受ける。
最初に到着したアントンは馬を下り、建物を見上げる。
「ここに、王太子殿下を泊まらせろと言うのか…。確かに規模は大きいですが、あまりにも粗末でありませんか?」
アントンは、上司でこの外遊での警護責任者である中隊長のロンバウト・アッセルに聞く。
「先方が指定した宿だ。両殿下にはご辛抱頂くしかないだろう。」
「エシタリシテソージャの方から申し立ては起きないのでしょうか?」
「ウルバーノ殿下は、プリズマーティッシュへの留学経験もおありで、こちらのやり方は熟知しているだろうから、何も仰りはしないのだろう。」
「エシタリシテソージャの両殿下が堪えていらっしゃるものを私たちがとやかく言う事は出来ませんからね。」
「大変な長旅、お疲れと存じますが…」
突然話しかけられ、驚いて二人が振り返ると、成年になってからそう経っていなさそうな、若者がこちらを見ていた。彼もアンリと同じ様に、訛らず流ちょうにエシタリシテソージャの言葉を操っていた。
彼の騎士服に付いた数々の勲章と国王の近親者しか受章出来ない勲章が目に入った。相手の青年は改まり、
「大変失礼致しました。申し遅れましたが、皆様の警護を担当致します、騎士団第二団隊 第三中隊 中隊長のルネ・ラスペードと申します。大変お疲れのところ申し訳ありませんが、厩舎はこの裏手になりますので、ご案内致します。馬車の方々は、宿の支配人や王宮の侍従がご案内致しますので、ご安心下さい。」
彼のこちらの顔色を窺うような表情に、自分たちの表情が強ばっていたことに気が付く。彼が自分たちよりも若いと言っても、王族勲章を着用できる立場は自分たちより高位だ。
「こちらこそ、大変失礼致しました。私はエパナスターシ騎士団貴人警護隊 第二中隊長 ロンバウト・アッセルと申します。」
「私は、第二中隊 第二小隊 小隊長のアントン・バッカウゼンと申します。」
「しかし、警護は貴人警護担当の第三団隊だと聞いたのですが。」
ロンバウトの問いに、青年は綺麗に整った顔をほころばせる。
「はい。私は普段、王族警護の担当です。しかし、今回は第三団隊長に代わり、私が警護責任者になりました。外遊中は同行させて頂く事もあると思いますので、お含みおき下さい。では、ご案内致します。」
∴∵
四階建ての建物の内部は、外観からは想像できないほど開放的な造りで、エントランスの床は全面が木象嵌で装飾されていて、大陸一の木工技術を誇っているようだった。
エントランスで一行が案内を待っていると、男性が一人、階段を下りてきた。彼は長身で、高齢と表現される年齢ではあるものの、その体躯はがっしりとしていて、新人の騎士ならば襲いかかっても返り討ちにされてしまうことが想像できた。
「遠いところ、お越し下さり感謝申し上げます。私は、ジルベール・ヴァンドームと申します。公爵位を賜っております。以後、お見知りおき下さいますよう願います。」
男は体格と比例するような、大きく良く通る声で挨拶する。
「当国は、あらゆる所で魔力を必要とする設備が設置されております。魔力を有していない方にはお使い頂けませんので、一部屋毎に二名の侍女を待機させております。御用向きがございましたら遠慮なくお申し付け下さい。また、アーダプルの街を観光されるようでしたら、貴人警護の騎士を伴っていただけますようお願い致します。それでは、長旅でお疲れかと存じますのでご挨拶はこれまでに致します。ゼフェン・プリズマーティッシュ・クルウレンをごゆっくりお楽しみ下さい。お部屋へは侍従がご案内致します。」
男は言い終わると階段を下りきって、ウルバーノの元へ近寄った。
「殿下、ご無沙汰しております。」
「ジルベール殿下も以前にも増してお体を鍛えているように見えますが…」
「いやいや。息子二人も騎士団の要職に就きましたから、そろそろ私も隠居の頃合いかと思っております。」
「隠居とは羨ましい。」
「殿下のお仕事はまだまだこれからですからね。では、どうぞごゆっくりお過ごし下さい。また、舞踏会で。」
「では、また。」
ヴィレムとユリアーナはあの厳格なウルバーノ殿下がもの柔らかな態度で談笑している事に驚きを隠せない。男は続いてマウリッツの方に歩いてきた。
「王太子マウリッツ殿下、王太子妃アンドレーア殿下、お初にお目にかかります。ジルベール・ヴァンドームと申します。」
「お初にお目にかかります。マウリッツ・ローデウェイクと申します。お招きと細かい心遣いに感謝致します。」
「この時季は、日が落ちるのが遅いですので、よろしければアーダプルの街をお楽しみ下さい。そして、あちらがアルテナ公爵ヴィレム殿下、公爵妃ユリアーナ殿下、ドンデレス公爵クリストッフェル殿下でよろしいでしょうか?」
「初めまして、ヴィレム・アルテナと妻のユリアーナでございます。お見知りおき願います。」
「私が、クリストッフェル・ドンデレスと申します。お目にかかれまして光栄でございます殿下。」
「いいや、私の顔なんぞ、滞在中腐るほど見ることになりますから、帰る頃には見飽きるでしょう。」
男はガハハと豪快に笑った。
「おっと、ルネ!」
その声の大きさにユリアーナは飛び上がるほどに驚いた。
「父上、声が大きすぎます。」
男と顔は似ているが、細面な輪郭の青年が急いで近寄って来た。
「これが私の息子で、騎士団で中隊長をしております。」
「初めまして、私はヴィレム・アルテナと申します。」
「お目にかかりまして光栄です殿下。私はルネ・ラスペードと申します。」
「息子は、私の妻の家の伯爵位を継ぎましてラスペードと名乗っています。」
「今回の外遊中は護衛の責任者を拝命致しました。お見知りおき願います。」
「皆様、ご歓談中に失礼致します。お部屋にご案内致します。」
「では、皆様、ごゆっくりお楽しみ下さい。」
「外はとても賑やかですね。」
「あぁ。何か祭の日なのだろうか?それとも、私たちの国に対する何かの示威運動の類いだろうか…。」
外の人々は声を張り上げていて、言葉の分からないユリアーナには喧嘩しているようにも聞こえる。ヴィレムは彼女の顔が少しだけ緊張したのを見て取ると、自分の不用意な発言を後悔した。ヴィレムの合図を受け取ったブラームがカーテンの隙間から外を窺った。
「露店が沢山出ているようです。何かお祭りのようです。」
「五月だから豊穣祭かしら?」
「プリズマーティッシュではこの先のゴーデンと言う町で女神祭と呼ばれている豊穣祭が行われるらしいが、確かもう終わっていたと記憶しているが…。」
「地方毎に豊穣祭を祝うところもございますからね。もめ事ではない様で何よりでした。」
「そうだね。カーテンを開けて少し外を見てみるかい?」
「よろしいのですか?」
ヴィレムは、ブラームに合図を送り、彼はカーテンを開けた。
沿道には様々な食事やデザートらしき食べ物の露店が連なっていて、多くの店に客が並んでいた。
「あれは、お花売りかしら?」
ユリアーナが指す方をヴィレムも見る。母娘と思しき二人が薄ピンクのアイリスを掲げて手を振っている。しかし、手には一本しか握られていない。
「花売りならば、カゴで花を持っていそうなものだが…」
その後も、片手にアイリスを持って手を振る人々を目にした。
「この国は、私たちを歓迎してくれているのでしょうか?」
「少なくとも、招かざる客と言うのではなさそうだね。」
∴∵
一行は予定より早い昼過ぎに、本日の宿に到着した。その門の前にプリズマーティッシュの騎士たちがずらりと並んでいた。先頭のエパナスターシの騎士に緊張が走る。その緊張を感じ取ったのか、乗っている馬がヒィィーンっと甲高く嘶いた。
エパナスターシの騎士がサーベルに手をかけるかどうかの瞬間にプリズマーティッシュの騎士たちは最敬礼で一行を迎えた。
騎士の列から一人が一向に向って歩いてきた。彼の勲章の多さから、伯爵位以上の人物だとエパナスターシの騎士は悟って馬から下り近づいた。
「ゼフェン・プリズマーティッシュ・クルウレンへお出まし下さり、感謝申し上げます。私は騎士団、団長のアンリ・オベールです。」
アンリと名乗った男は流ちょうなエシタリシテソージャの言葉を話す。それにエパナスターシの騎士もエシタリシテソージャの言葉で返す。
「私はエパナスターシ騎士団貴人警護隊、第二小隊、小隊長のアントン・バッカウゼンと申します。」
「これから先、私共ゼフェン・プリズマーティッシュ・クルウレン騎士団の貴人警護を担当している第三団隊が皆様のご案内を致します。中に公爵のジルベール・ヴァンドーム殿下がおりますので皆様にご挨拶を申し上げました後、詳しくご説明させて頂きます。」
アントンの部下ヨナタンは、様子を伺いに来たマウリッツの侍従長ヘールトと、ウルバーノの側近リベルト・アネーリオに事情を説明している。
聞き終わったリベルトは、アントンに頷いて見せる。
「では、よろしくお願い致します。」
アントンの返事に、騎士団長のアンリは表情を更に柔和にさせた。
「では、どうぞ。騎乗のままお入り下さい。」
プリズマーティッシュの貴族が定宿として使っていると説明があった宿は左右の端が見えないほど大きな建物ではあったが、外壁の装飾は殆どなく、質素な印象を受ける。
最初に到着したアントンは馬を下り、建物を見上げる。
「ここに、王太子殿下を泊まらせろと言うのか…。確かに規模は大きいですが、あまりにも粗末でありませんか?」
アントンは、上司でこの外遊での警護責任者である中隊長のロンバウト・アッセルに聞く。
「先方が指定した宿だ。両殿下にはご辛抱頂くしかないだろう。」
「エシタリシテソージャの方から申し立ては起きないのでしょうか?」
「ウルバーノ殿下は、プリズマーティッシュへの留学経験もおありで、こちらのやり方は熟知しているだろうから、何も仰りはしないのだろう。」
「エシタリシテソージャの両殿下が堪えていらっしゃるものを私たちがとやかく言う事は出来ませんからね。」
「大変な長旅、お疲れと存じますが…」
突然話しかけられ、驚いて二人が振り返ると、成年になってからそう経っていなさそうな、若者がこちらを見ていた。彼もアンリと同じ様に、訛らず流ちょうにエシタリシテソージャの言葉を操っていた。
彼の騎士服に付いた数々の勲章と国王の近親者しか受章出来ない勲章が目に入った。相手の青年は改まり、
「大変失礼致しました。申し遅れましたが、皆様の警護を担当致します、騎士団第二団隊 第三中隊 中隊長のルネ・ラスペードと申します。大変お疲れのところ申し訳ありませんが、厩舎はこの裏手になりますので、ご案内致します。馬車の方々は、宿の支配人や王宮の侍従がご案内致しますので、ご安心下さい。」
彼のこちらの顔色を窺うような表情に、自分たちの表情が強ばっていたことに気が付く。彼が自分たちよりも若いと言っても、王族勲章を着用できる立場は自分たちより高位だ。
「こちらこそ、大変失礼致しました。私はエパナスターシ騎士団貴人警護隊 第二中隊長 ロンバウト・アッセルと申します。」
「私は、第二中隊 第二小隊 小隊長のアントン・バッカウゼンと申します。」
「しかし、警護は貴人警護担当の第三団隊だと聞いたのですが。」
ロンバウトの問いに、青年は綺麗に整った顔をほころばせる。
「はい。私は普段、王族警護の担当です。しかし、今回は第三団隊長に代わり、私が警護責任者になりました。外遊中は同行させて頂く事もあると思いますので、お含みおき下さい。では、ご案内致します。」
∴∵
四階建ての建物の内部は、外観からは想像できないほど開放的な造りで、エントランスの床は全面が木象嵌で装飾されていて、大陸一の木工技術を誇っているようだった。
エントランスで一行が案内を待っていると、男性が一人、階段を下りてきた。彼は長身で、高齢と表現される年齢ではあるものの、その体躯はがっしりとしていて、新人の騎士ならば襲いかかっても返り討ちにされてしまうことが想像できた。
「遠いところ、お越し下さり感謝申し上げます。私は、ジルベール・ヴァンドームと申します。公爵位を賜っております。以後、お見知りおき下さいますよう願います。」
男は体格と比例するような、大きく良く通る声で挨拶する。
「当国は、あらゆる所で魔力を必要とする設備が設置されております。魔力を有していない方にはお使い頂けませんので、一部屋毎に二名の侍女を待機させております。御用向きがございましたら遠慮なくお申し付け下さい。また、アーダプルの街を観光されるようでしたら、貴人警護の騎士を伴っていただけますようお願い致します。それでは、長旅でお疲れかと存じますのでご挨拶はこれまでに致します。ゼフェン・プリズマーティッシュ・クルウレンをごゆっくりお楽しみ下さい。お部屋へは侍従がご案内致します。」
男は言い終わると階段を下りきって、ウルバーノの元へ近寄った。
「殿下、ご無沙汰しております。」
「ジルベール殿下も以前にも増してお体を鍛えているように見えますが…」
「いやいや。息子二人も騎士団の要職に就きましたから、そろそろ私も隠居の頃合いかと思っております。」
「隠居とは羨ましい。」
「殿下のお仕事はまだまだこれからですからね。では、どうぞごゆっくりお過ごし下さい。また、舞踏会で。」
「では、また。」
ヴィレムとユリアーナはあの厳格なウルバーノ殿下がもの柔らかな態度で談笑している事に驚きを隠せない。男は続いてマウリッツの方に歩いてきた。
「王太子マウリッツ殿下、王太子妃アンドレーア殿下、お初にお目にかかります。ジルベール・ヴァンドームと申します。」
「お初にお目にかかります。マウリッツ・ローデウェイクと申します。お招きと細かい心遣いに感謝致します。」
「この時季は、日が落ちるのが遅いですので、よろしければアーダプルの街をお楽しみ下さい。そして、あちらがアルテナ公爵ヴィレム殿下、公爵妃ユリアーナ殿下、ドンデレス公爵クリストッフェル殿下でよろしいでしょうか?」
「初めまして、ヴィレム・アルテナと妻のユリアーナでございます。お見知りおき願います。」
「私が、クリストッフェル・ドンデレスと申します。お目にかかれまして光栄でございます殿下。」
「いいや、私の顔なんぞ、滞在中腐るほど見ることになりますから、帰る頃には見飽きるでしょう。」
男はガハハと豪快に笑った。
「おっと、ルネ!」
その声の大きさにユリアーナは飛び上がるほどに驚いた。
「父上、声が大きすぎます。」
男と顔は似ているが、細面な輪郭の青年が急いで近寄って来た。
「これが私の息子で、騎士団で中隊長をしております。」
「初めまして、私はヴィレム・アルテナと申します。」
「お目にかかりまして光栄です殿下。私はルネ・ラスペードと申します。」
「息子は、私の妻の家の伯爵位を継ぎましてラスペードと名乗っています。」
「今回の外遊中は護衛の責任者を拝命致しました。お見知りおき願います。」
「皆様、ご歓談中に失礼致します。お部屋にご案内致します。」
「では、皆様、ごゆっくりお楽しみ下さい。」