【Quintet】
「男の子の友達って楽しそうだね」

 悠真、海斗、晴に隼人が加わって四人が騒ぐ様子を眺めていた沙羅がポツリと呟く。美月も同意した。

「ね。海斗くんは人見知りみたいなんだけど、最初から隼人になついていたんだって」
「海斗が人見知りはわかるかも。美月ちゃんとはあまり話さないよね?」
「友達の彼女って関係だから遠慮があるのかな。私は海斗くんともっとお話したいんだけどね」

“彼氏の男友達”との付き合いもなかなか難しいようだ。彼氏すらいたことのない沙羅には未知の世界だ。

「悠真くんと晴くんと隼人、そこに隼人の幼なじみの亮《りょう》くんを加えたイケメン四人組は高校ではアイドル並みの人気だったって。そこに海斗くんと星夜くんも入って、六人でよく遊んでいたらしいよ」
「そこら辺のホストクラブよりも顔がいい集まりだね……」

 ホストクラブに行ったことはないが……。


 イケメン四人と新しい友達と過ごす賑やかなランチタイム。この後デートをする隼人と美月を見送って、客人が去った家は途端に静かになった。
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