二人で紡ぐLOVE STORY
あなたへ想いを寄せる
「――――はぁ…今日も、カッコいい…/////」

睦月は大学生三年生になったばかりの、二十歳。
大学の講義室で、講義が始まる前に遠くから片想い中の臣吾をうっとりと見つめること、約10分。 

「ムツ、あんたヤバいわよ…(笑)」 
「へ?」

隣に座っている大路(おおじ) 静恵(しずえ)が、ため息をつき言ってきた。  

「臣吾のこと、見過ぎ!おバカ!
場合によっては、キモく見えるよ!」
軽く、両頬をつままれた。

「いひゃい…(痛い)
うぅ…わひゃってひゅほ…(わかってるよ)」

「また、食事に誘ってあげるから!
花瑛(はなえ)(臣吾の恋人)も一緒なら、来てくれるだろうし!」
静恵が頬を撫でながら、微笑み言った。

静恵は、俵屋(たわらや) 花瑛の友人。
更に臣吾の友人・箕瀬(みのせ) 光仁(みつひと)が、静恵の彼氏である。

静恵、臣吾、花瑛、光仁は、同じ高校出身。
(臣吾と光仁は、中学からずっと一緒)
睦月とは、静恵が一年の時に仲良くなった。
それが縁で臣吾達のことを知り、睦月は臣吾に恋をするようになったのだ。

超絶イケメンで、物腰の柔らかい紳士。
いつも見守るように優しく接してくれ、睦月の心はあっという間に奪われた。

「うん…
でも、いいよ?」

「え?どうして?」

「恥ずかしいし、上手く話せないし、私なんか……」

「またー!
ムツは可愛いわよ?
確かに、もう少しオシャレを勉強したらどうかなとは思うけど……
でも、やっぱ恋してるからかな?
この2年で、かなり垢抜けた!」

「うん(笑)ありがとう!」


講義が終わり静恵とランチをするため、学食に向かった睦月。
「ムツ、外出ない?
次の講義まで時間があるし」
「うん!」

よく行くサンドイッチ店に向かった。
ここはサンドイッチに特化した店で、味はもちろん、見た目も綺麗で学生達(特に女性)に人気だ。
(イートインも、テイクアウトも出来る)

サンドイッチとコーヒーを購入し、席を探す。
「うーん…座るとこ…」
「ない…ね……
静ちゃん、外で食べ―――――」

「あれ?シズ〜、むっちゃん!」

「ん?花瑛!
臣吾も!」
臣吾と花瑛が、ランチをしていた。

「……/////」

「お疲れ!」
「ここ、どうぞ〜!」

花瑛が臣吾の隣に座り直し、手招きしてきた。

「ムツ、行こ?」
静恵が意味深に言って、臣吾達の席に向かう。


睦月は顔を赤くしながら、静恵に続いた。

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