二人で紡ぐLOVE STORY
静恵が、花瑛の向かいに座る。
なので必然的に、睦月は臣吾の前に座ることになってしまう。

「……/////」
臣吾の目の前に座ることになり、緊張して胸が苦しくなり何も手につかない。

「ムツ?」

「は、はい!」

「フフ…食べないの?(笑)」 

「え?あ…うん」
コーヒーを一口飲んだ。

「むっちゃん、どうしたの?
気分悪いとか?」
花瑛も心配そうに言う。

「あ、大丈夫!
元気だよ!
えーと…買ったのはいいけど、なんかお腹空いてないなぁ〜って……(笑)」

「でも、食べておきな?
午後からお腹すくよ?」

「あ…そうだよね(笑)」
このままでは、心配をかけてしまう。
とりあえず、ゆっくりサンドイッチを口にする。

不意に前の臣吾を見ると、こちらを見ていてバチッと目が合う。

「……っ…//////
うぅ…ごほっ…!?」
びっくりして、喉に詰めてしまう。

「ちょ…ムツ!?」
「「睦月ちゃん(むっちゃん)大丈夫!?」」

静恵に水をもらい、なんとか落ち着かせる。
「…………っ…ふぅ…静ちゃん、ありがとう」

「…ったく…(笑)」

「ごめんね…」

「むっちゃんって、シズの妹みたいね(笑)」
「確かに(笑)」
花瑛と臣吾がクスクス笑っている。

「………」

臣吾と花瑛はとても仲良くて、おまけに美男美女。
まさにお似合いのカップルだ。  

二人を見ていると“やっぱり私には敵わない”と思う。

微笑み合い、時々見つめ合っている臣吾と花瑛。 

(いいなぁ…花瑛ちゃん…
羨ましすぎる……)


それから―――――午後の講義を受けながら、睦月は妄想していた。

(0.001の確率で、臣吾くんと付き合えたとして……
…………………
………フッ…つり合わなさすぎて、笑いが出るし…(笑)
てか!!“付き合えたとして”って、絶対無理だよね…
花瑛ちゃんとすっごくラブラブだし、臣吾くんベタ惚れみたいだし…)

「…………ツ?
ムツ!
ちょっと!ムツってば!!」

「……っへ?」

「終わったよ!講義!」

「え?
あ……」

「……ったく…(笑)
全!然!聞いてなかったよね?」

「あ…(笑)
ちょっと…色々考え事を……ハハハ…」


苦笑いをする睦月に、静恵も困ったように笑っていた。

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