一ノ瀬さん家の家庭事情。®️
「あれー!海司じゃ!」

「うちらの誘い断ってデートしとったんか!」

海司君の周りに集まってきた人たち。

「えっ、彼女?」

「見たことない顔じゃな。何校?」

突然の質問攻めになんで答えればいいかわからなくなってしまう。

「愛は小夜ばあのとこの孫じゃ。夏休みじゃけえこっちに来たんよ。」

「へえ、小夜ばあのとこの。」

「かわいいな!色も白いし、都会の子!って感じじゃな。」

「ほっそいな、ちゃんと飯食よん?」

またもや質問攻め。

アタフタするだけのあたし。

「ほら、もうええけえ!愛、行くで。」

そして迷っていた右手が掴まれた。

手、繋いじゃった。

「愛、見て。花火始まったで。」

手はつないだままだ。

離さないと…

だってこれは、さすがにまずいよね。

「あの、海司君、手…」

「うおっ、ごめん!」

良かった。

「…なあ、愛。」

「ん?」
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