一ノ瀬さん家の家庭事情。®️
隣から箸がのびてくる。

それを咎める力さえもない。

ああ、明後日からどうしよう。

学校が始まって、クラスも違って。

部活では会うけど、ちゃんと謝らないと。

部屋に戻ってもため息ばかり。

終わった課題とお揃いのストラップを眺めては大きくため息。

「リン、寝るよ。おいで。」

玲はいいよね。

はるひちゃんともうまくいってるみたいだし。

はあ…

落ち込む。


そして憂鬱な始業式がやってきた。

「愛、早く起きろ!お兄様が朝飯を作ってやったんだ!」

朝食当番の真兄のうるさい声が頭に響く。

あんまり眠れなかった。

重い身体を起こしベッドから出る。

「食べないの?愛、具合悪い?」

食欲もそんなにないけど、せっかく真兄が作ってくれたご飯。

なんとか押し込んで、制服に着替えて外に出る。

むわっとした暑さはまだまだ続くみたい。

早く秋にならないかな。
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