一ノ瀬さん家の家庭事情。®️
「付き添いでマネージャー!1人頼む。」

そう言われて、体が一瞬動く。

…あたしが、行ってもいいの?

「…じゃああたしが…」

愛奈ちゃんがいった。

「愛!行ってきて!頼むね!」

何かを言う暇もなく、ほのちゃんに車の中に押し込まれた。

車の中では沈黙。

「浅丘、どの辺痛めた?」

「…いや、たいしたことないんで大丈夫です。」

でも浅丘君の顔はとても大丈夫って感じじゃない。

冷や汗が出ているし、顔も青い。

「試合、間に合えばいいが…」

先生の声が車に響いた。


診察室から出てきた浅丘君。

その右手には白い包帯が巻かれている。

「骨折、全治2ヶ月だそうだ。」

新人戦は11月頭。

ギリギリ間に合うか、間に合わないか。

だけど練習していないなら、きっと出れない。

いや、練習してないなら出ないって浅丘君は言うだろう。

「学校に電話してくるから、ここで待ってろ。」
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