神殺しのクロノスタシス2
そんな僕の、唯一気が休まる時間。

それが、授業のない休日であった。





待ちに待った休日の日の朝。

「ナジュ。今日、一緒に図書室に行かないか?この間の雷魔法の授業の復習を…」

早速とばかりに、ルームメイトのユイト・ランドルフが誘ってきたが。

残念ながら、今日は駄目なのだ。

先約があるからな。

「済みません。僕、今日外出する予定があって」

「え、そうなのか?」

イーニシュフェルト魔導学院は全寮制だが、休日には、事前に申し込んでおけば、外出することも出来る。

勿論門限はあるし、気軽に旅行、って訳にはいかないが。

「うち、実家が王都にあるので…。休日くらい、たまには顔を見せろって、家族が」

僕は、でっちあげたホラ話を話して聞かせた。

王都に実家なんてないし、そもそも家族なんていない。

しかし、お人好しのユイト・ランドルフは、全く疑わなかった。

「あぁ、そうか。ナジュは、元々王都に住んでたんだっけ」

「えぇ」

これも大嘘。

でも、そういうことにしておこう。

「分かったよ。じゃあ、行ってらっしゃい」

「はい。行ってきます」

ユイト・ランドルフに見送られ。

僕は、学生寮の外出リストに名前を記入し、学生寮を出た。

「…さて」

折角の、「ご友人」の誘いを断ってまで、学院の外に出てきたのだ。

僕のスポンサーは、ちゃんと待ってくれてるんだろうな?
< 81 / 742 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop