花隠し


「長谷川さん、女の子ですよ?!勘弁してやってください」


「長谷川家に性別は関係無い。お前らはさっさとその女を山へ連れて行け。足を砕いて引き摺ってもいい」




無慈悲な命令に村人は竦みあがった。



実里が絶望に満ちた表情でお父さんを見上げている。



止めないと




「やめて!実里が──っ!」




2発目が顔面に入れられた。



ビシャ!と血が飛ぶ。



視界がぼやけてくる。



思考と体が分離しはじめた。




「まだなにか言い足りないか。菫」

「み、さと、」

「そうか」




激しい衝撃に脳が揺れた。



容赦の無い3発目。



眼球が血で覆われてしまい世界が赤色に染まる。



< 72 / 85 >

この作品をシェア

pagetop