SECOND♢HERO
私は自然と落ち着いていて。
これからされる話も、もう全部わかった気がしていたから。
「…うん、なに?」
わかってたことなのに。
もうすぐ、私達は終わっちゃう。
「…別れよう、俺達。」
わかってたのに、どうしよう。
ダメだよ、花恋。
泣くな、花恋。
私は必死で目に力を入れて、溢れだしてきそうなものをこらえた。
「…わかった。今までありがとう、大和。」
「こちらこそ、ありがとう、花恋。」
最後に名前を呼ぶなんて、ズルいね。
「送っていくよ。」
私は首を横に振った。
「一人で平気。」
そして後ろを向かずに、大和を見ずに、歩き出した。
寒い。
冷たい冬の風が頬に突き刺さって、いつも以上に寒い。
好きだった。
大好きだった。
ううん、違う。
今でも、大好きなの。
全部全部、覚えてるのに。
消えない記憶が蘇ってくる。
笑った顔も。
クリスマスにくれたお菓子も。
これからされる話も、もう全部わかった気がしていたから。
「…うん、なに?」
わかってたことなのに。
もうすぐ、私達は終わっちゃう。
「…別れよう、俺達。」
わかってたのに、どうしよう。
ダメだよ、花恋。
泣くな、花恋。
私は必死で目に力を入れて、溢れだしてきそうなものをこらえた。
「…わかった。今までありがとう、大和。」
「こちらこそ、ありがとう、花恋。」
最後に名前を呼ぶなんて、ズルいね。
「送っていくよ。」
私は首を横に振った。
「一人で平気。」
そして後ろを向かずに、大和を見ずに、歩き出した。
寒い。
冷たい冬の風が頬に突き刺さって、いつも以上に寒い。
好きだった。
大好きだった。
ううん、違う。
今でも、大好きなの。
全部全部、覚えてるのに。
消えない記憶が蘇ってくる。
笑った顔も。
クリスマスにくれたお菓子も。