エリートなあなた
日々に対して一生懸命で、課長の仕事への情熱は私では計りしれない。
阿野さんのことだって、結局は誰にも損害の被らない結果に落ち着かせた。
周りの環境の向上のためなら、と奔走する彼が私情を挟んで行動するわけがない。
何よりも、これが恋愛うんぬんを挟んでの異動だったのなら。
綺麗な女性と話す姿を見てチクチク胸が痛んだり、気持ちを誤魔化すこともなかった。
ましてこんなにも長い間、伝えきれない想いが空回りしなかったのに…。
厚くて広いその胸へ身を寄せると、シーツの中で腰へ手を回して支えてくれる。
「…私の気持ちの方が大きいこと、忘れないで下さいね?」
「それはどうだろう?」
ベッドライトの鈍い光が小さく室内を照らす中、素肌で向かい合って微笑んでいた。