エリートなあなた
4脚ある椅子へ並んで腰を下ろした私たち。そして個々で持参した資料をチェック。
この会社は通りすがりの方も挨拶をして下さるし、とっても印象が良いのだけれど。
どこの会社へ赴くよりも居心地が悪いため、小さな溜め息を吐き出してしまう。
これから来る担当者のことを考えると、気が重くなるのは正直な話だから――
その相手というのが、こちらの会社の調達課の課長を務める方だ。
医療機器に用いる品は、審査基準がとても厳しいことが大前提だけれど、とにかく今回は極小ネジひとつに時間を要した。
CADデータに不都合があるとか、細部まで写った拡大写真を用意してくれだとか。
なぜ?という点で待ったがかかり、その度に徹夜をして翌日こちらへ出向いていたのだ。
依頼を受けた品の担当が彼でなければ、実のところもう少し早く決着していたと思えてならないほどに。