エリートなあなた
セミオーダー式で完全手造りのボールペンには、フック部分には名前が入り、ノック部分にもイニシャルが印字されている。
まさに世界にひとつしかない、その人専用のボールペンなのだ。
毎日使って貰える物をと思案した結果、たまたま出会ったボールペンだけれど。
同じ物を使って仕事をしていると思うだけで、力が湧いてくる気がしたから。
名前とイニシャルの刻印以外は、すべて修平さんと同じ品をオーダーすることにした。
「ありがとう、大切に使わせて貰うよ」と笑った表情が、私の中での最新の修平さんの顔。あっという間に約束の2年が経っていた――
彼と離れている2年のあいだに、また新たな出会いとともに予想外のプレッシャーが圧しかかる現在。
それは係長への昇格という思いもよらないカタチで。…昇級試験を受けて基準は満たしていたものの、伊藤部長や課長の松岡さんの一声が決め手だったとか。
年上の方ばかりの状況から後輩も出来るようになって、今は仕事の幅が広がった日々が充実している。