無愛想な天才外科医と最高難度の身代わり婚~甘く豹変した旦那様に捕まりました~【職業男子×溺愛大逆転シリーズ】
 言い終える前に、腕を引き寄せられ強く抱きしめられた。

「やめろよ」

 首筋にかかる苦しげな真紘の言葉が、グサリと胸に突き刺さった。
 同じ気持ちを返してくれるとは思っていない。でも、ただ想うだけでも迷惑がられるなんて。
 ジワジワと涙が込み上げてくる。これ以上傷つきたくなくて離れたいのに、背中に回る真紘の腕がそれを許してくれない。

「そんなこと言われると手放せなくなる」
「え?」

 ハッとして顔を上げると、真紘が苦しさを滲ませるような表情をしていた。

「絶対に傷つけるってわかってるから触れたくなかった。おまえは純粋で、まっすぐで、俺が手を伸ばしちゃいけない存在だった。そう思って自制してたんだ。それなのに、おまえがそんなことを言うから……もう何があっても離してやれないだろ」
「…………それって、どういう意味ですか……?」
< 91 / 127 >

この作品をシェア

pagetop