無愛想な天才外科医と最高難度の身代わり婚~甘く豹変した旦那様に捕まりました~【職業男子×溺愛大逆転シリーズ】
言葉は頭に流れ込んでくるのに、理解が追いつかない。
恐る恐る訊ねると、真紘がコツンと額を合わせた。いつになく優しい眼差しが、涙に濡れた由惟の顔を覗き込んでいる。
「俺の負けってことだ。好きだ、穂乃花」
その瞬間、ダムが決壊したように涙が溢れてきて止まらなくなった。
嬉しくて、切なくて、悲しい。様々な感情が奔流となって由惟を呑み込んだ。
震える由惟の唇を真紘が塞ぐ。唇を割って舌も侵入してくる。混乱する由惟の舌をさらうように、真紘が舌を絡めた。触れる舌が火傷するみたいに熱い。
頭がぼうっとして、何も考えられない。口内で蠢く真紘の舌に翻弄され、与えられる熱に溺れてしまいそうになった時だった。
「穂乃花……」
吐息混じりに名前を呼ばれて、由惟は自分の正体を思い出した。
冷や水を浴びせられたように、頭が急速に冴えていく。
(いやだ……)
その名前で呼ばないで。私は穂乃花じゃない――
軋む胸の痛みに耐えかねて、掴んでいた真紘のシャツを握りしめた。
恐る恐る訊ねると、真紘がコツンと額を合わせた。いつになく優しい眼差しが、涙に濡れた由惟の顔を覗き込んでいる。
「俺の負けってことだ。好きだ、穂乃花」
その瞬間、ダムが決壊したように涙が溢れてきて止まらなくなった。
嬉しくて、切なくて、悲しい。様々な感情が奔流となって由惟を呑み込んだ。
震える由惟の唇を真紘が塞ぐ。唇を割って舌も侵入してくる。混乱する由惟の舌をさらうように、真紘が舌を絡めた。触れる舌が火傷するみたいに熱い。
頭がぼうっとして、何も考えられない。口内で蠢く真紘の舌に翻弄され、与えられる熱に溺れてしまいそうになった時だった。
「穂乃花……」
吐息混じりに名前を呼ばれて、由惟は自分の正体を思い出した。
冷や水を浴びせられたように、頭が急速に冴えていく。
(いやだ……)
その名前で呼ばないで。私は穂乃花じゃない――
軋む胸の痛みに耐えかねて、掴んでいた真紘のシャツを握りしめた。