(一)この世界ごと愛したい
なんかその姿が、まさに王子っぽくて思わず笑ってしまう。
「なに笑ってるの。」
「ごめんごめん。なんか王子様っぽくて、つい。」
「……。」
「えっ…!?」
レンはそのまま私を抱き上げた。
るうがよくやるやつだ。お姫様抱っこだ。私がもう慣れたやつだ。
「お、降ろしてっ…!」
「俺は王子で、君はお姫様だから。こんな感じじゃないの?」
「意味がわかりません!」
勝手に非力だと思っていたけど、レンは軽々私を持ち上げるから。
男子の生まれ持った筋力とはなんと羨ましいことか!!!
「…君との稽古なら、俺もやってもいいかもな。」
「へ…?」
「気が向いたら…だけどね。」
レンと稽古?
ちょっと楽しそうかもしれない。