(一)この世界ごと愛したい
アキトは神事の日は王宮にいないし。
このまま私の作戦通りに行けば隠したところで、世界中にすぐに広まる話…か。
「…じゃ、試してみようか。」
「よしきた!」
「これでアキトが私を嫌いになったら、遊ぶ約束もチャラになっちゃうけど。」
私はアキトから離れて、人差し指を立てる。
「手品の時間です。」
私は立てた人差し指に、小さな炎を灯す。
「は?」
アキトはその炎を凝視して目をぱちくり。
目を擦ってみたり叩いてみたり。
「はい終わりー。これが私が負けない理由です。お分かりいただけました?」
「…何だ今の。」
「火だね。」
「…手から?」
「手から出たね。」
アキトはバッと私の手を掴み取り、変化がないか確認する。
「怪我は!?火傷は!?」
「私は熱くないよー。」
「リン!!!」
アキトは私の名前を呼んで、また私を強くその腕で包み込む。
結局振り出しじゃん!!!