地雷カプブルー
腐女子をひとくくりにしているけれど、みんながみんな現実男子たちがくっつくのを勝手に妄想して発狂しているわけじゃないと思うよ。
っていっても僕にはよくわからない世界だし、腐女子ちゃんたちが幸せなら自由に楽しんでって思うけど……
流瑠ちゃんだけは別。
僕に害ありなんだもん。
僕で勝手に妄想するのはやめて欲しいんだもん。
プクっとほっぺを膨らましてみたけれど
「テラっちのいじけた顔、可愛い。私なんかに見せるなんてもったいない。霞くんに見せなきゃ。そして霞くんに頭ナデナデしてもらって。きゃっ、最高!」
と、瞳キラキラな流瑠ちゃんに腕を引っ張られ、もつれながらも足が勝手に前に進んで……
うっ、霞くんの前に連れてこられちゃった。
流瑠ちゃんが僕たちを推しカプ認定した後だし、霞くんと目を合わせるのは気まずすぎなんですが。
とりあえずうつむいていようと、視線を自分の靴に逃がす。
「あれ、雨?」
流瑠ちゃんの視線につられ、僕も空を仰ぐ。
小さい雫が顔の上で跳ねた。
ポツポツと小さめな水滴が空から落ちてくる。
空を覆っているのは黒くて厚みのある雨雲で、霞くんと奏多くん見たさにテニスコートを囲んでいた女子たちが「ヤバそうだよね」と校舎に向かって走り出す。