捨てられた彼女は敏腕弁護士に甘く包囲される
「さあ、食べようか」
「そうですね」
顔のほてりが治まらず、それをごまかすために黙々とご飯を食べた。それなのに、目の前の穂高さんは一口食べるたびに「美味い」だとか「この味好き」だとか「料理上手だね」とか、いっぱい褒めてくれる。
穂高さんなら美味しいって思ってくれるかもなんて淡い期待が何十倍にもなって返ってきて、嬉しくて泣きそうだ。
「そういえばランチは楽しかった?」
「はい。たまたま同級生と会って……。あの、穂高さんはお仕事されてたのに、ランチ行ってごめんなさい」
「うん?謝ることなんてないよ。自分の時間は好きに使ったらいいだろ?」
「そう……ですか?」
「そうだろ?なにも遠慮することないよ。それより肉じゃがおかわりしてもいい?」
「あ、もちろんです!」
穂高さんから器を受け取り、肉じゃがをよそう。食べてくれるのが嬉しくて自然と笑顔になった。
「どうぞ」
「ありがとう。……うん、美味い!」
「ありがとうございます」
嬉しい。いっぱい食べてくれて、いっぱい美味しいって言ってくれて、とんでもなく満たされた気持ちに胸が熱くなる。こんなに幸せでいいのだろうか。
「久保雄一と間瀬桃香のことだけど――」
浮ついた気持ちが急に現実に引き戻されて、体が強張った。
「どういうことだったか、知っておきたいよね?」
「そうですね。気にはなってます」
穂高さんは順を追って、ゆっくりと説明してくれた。
まず雄一は女遊びが激しかったこと。それで前の職場で揉めて辞めることになって、その後にソレイユで働き出したらしい。そのことを知っていたのが、同級生の三隅新太だ。彼はホストクラブに勤めていて、桐谷ルイと名乗っている。桐谷ルイに入れ込んでいたのが間瀬桃香。間瀬不動産の令嬢で、自由に使えるお金が多かったようだ。
それに目を付けた桐谷ルイは桃香にもっと貢がせようとする。桃香を雄一に紹介し、ソレイユの土地を売るように仕向ける。間瀬不動産で高値で買ってもらい、そのお金は山分けということだ。
「そうですね」
顔のほてりが治まらず、それをごまかすために黙々とご飯を食べた。それなのに、目の前の穂高さんは一口食べるたびに「美味い」だとか「この味好き」だとか「料理上手だね」とか、いっぱい褒めてくれる。
穂高さんなら美味しいって思ってくれるかもなんて淡い期待が何十倍にもなって返ってきて、嬉しくて泣きそうだ。
「そういえばランチは楽しかった?」
「はい。たまたま同級生と会って……。あの、穂高さんはお仕事されてたのに、ランチ行ってごめんなさい」
「うん?謝ることなんてないよ。自分の時間は好きに使ったらいいだろ?」
「そう……ですか?」
「そうだろ?なにも遠慮することないよ。それより肉じゃがおかわりしてもいい?」
「あ、もちろんです!」
穂高さんから器を受け取り、肉じゃがをよそう。食べてくれるのが嬉しくて自然と笑顔になった。
「どうぞ」
「ありがとう。……うん、美味い!」
「ありがとうございます」
嬉しい。いっぱい食べてくれて、いっぱい美味しいって言ってくれて、とんでもなく満たされた気持ちに胸が熱くなる。こんなに幸せでいいのだろうか。
「久保雄一と間瀬桃香のことだけど――」
浮ついた気持ちが急に現実に引き戻されて、体が強張った。
「どういうことだったか、知っておきたいよね?」
「そうですね。気にはなってます」
穂高さんは順を追って、ゆっくりと説明してくれた。
まず雄一は女遊びが激しかったこと。それで前の職場で揉めて辞めることになって、その後にソレイユで働き出したらしい。そのことを知っていたのが、同級生の三隅新太だ。彼はホストクラブに勤めていて、桐谷ルイと名乗っている。桐谷ルイに入れ込んでいたのが間瀬桃香。間瀬不動産の令嬢で、自由に使えるお金が多かったようだ。
それに目を付けた桐谷ルイは桃香にもっと貢がせようとする。桃香を雄一に紹介し、ソレイユの土地を売るように仕向ける。間瀬不動産で高値で買ってもらい、そのお金は山分けということだ。