ケーキな恋
いや…

誰かじゃねぇ

こんなコトを言ってくるのは

あいつしかいねぇ…


オレは後ろを振り返る


ほら…やっぱり



「よく

 この店で働こうなんて

 思ったね…


 甘いものはだめだし

 接客経験もゼロ…

 よく店長が許したわ」



『すんません…』



オレはこみ上げる怒りを

おさえて謝った



「ま、別にいいケド…

 せいぜい足を引っ張らないように

 がんばって~

 新人さん」




『人が下手に出てるからって

 言いたい放題

 いいやがっ……』



「ハルトく~ん!

 チハルちゃんと

 店閉めてきてくれる~?」


奥から聞こえた

店長の声で

オレの言葉は

かきけされた
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