戸籍ごと売られた無能令嬢ですが、子供になった冷徹魔導師の契約妻になりました
「それに、今は子供の姿なのだから、弟と寝ているとでも思えば何ともないだろう?」
「それは無理ですよっ! ルーカス様は私の夫で、中身は立派な大人じゃないですか!」
しれっと子供の姿を盾にするルーカスが憎い。シルファはこんなにも動揺しているというのに、この男はなんとも思わないのだろうか。散々シルファの心をかき乱しておいて、いざという時は子供のふりをするなんて。
じとりと睨みつけると、何が楽しいのかルーカスは肩を揺らして笑った。
「ははっ、君は俺がこんな姿でも男として扱ってくれるのだな」
「え、いや、そういう話をしているのではなく……」
ルーカスは意地の悪い笑みを浮かべ、シルファの髪を指先に巻き付けて遊ばせた。
「すまない。シルファの反応が可愛くて、つい意地悪をしてしまった。だがこれだけは言っておこう。子供の姿でシルファに手を出すつもりはない。だから安心して俺の隣で寝るといい」
そう言いながら、ルーカスは指先に巻き付けたシルファの毛先に唇を落とす。
途端に、シルファの頬はぶわりと熱くなる。
「さて、今日も一日頑張れそうだ」
絶句するシルファと対照的に、ルーカスは随分とご機嫌だ。
身体を起こしてグッと伸びをすると、ベッドから飛び降りて執務室に行ってしまった。
「し、心臓がもたない……」
シルファはしばらく布団に潜り込み、顔の熱が引いてから仕事着に着替え始めた。
この日から、ルーカスは夜通し作業をすることを辞め、極力シルファと同じタイミングでベッドに入る努力をしてくれるようになった。
就寝前の僅かな時間、シルファは日中に分からなかった理論や図式の解説をルーカスに求めた。
そしてルーカスはこの時間を魔力吸収の時間に定めたらしく、寝る前の挨拶のようにシルファはルーカスの退行魔法に組み込まれた魔力を吸収してから眠りにつくようになった。
最初こそ意識してなかなか寝付けなかったのだが、人の慣れとは恐ろしいもので、一ヶ月も過ぎる頃には、隣にルーカスが寝ていることが当たり前に感じるようになっていた。
◇
「それは無理ですよっ! ルーカス様は私の夫で、中身は立派な大人じゃないですか!」
しれっと子供の姿を盾にするルーカスが憎い。シルファはこんなにも動揺しているというのに、この男はなんとも思わないのだろうか。散々シルファの心をかき乱しておいて、いざという時は子供のふりをするなんて。
じとりと睨みつけると、何が楽しいのかルーカスは肩を揺らして笑った。
「ははっ、君は俺がこんな姿でも男として扱ってくれるのだな」
「え、いや、そういう話をしているのではなく……」
ルーカスは意地の悪い笑みを浮かべ、シルファの髪を指先に巻き付けて遊ばせた。
「すまない。シルファの反応が可愛くて、つい意地悪をしてしまった。だがこれだけは言っておこう。子供の姿でシルファに手を出すつもりはない。だから安心して俺の隣で寝るといい」
そう言いながら、ルーカスは指先に巻き付けたシルファの毛先に唇を落とす。
途端に、シルファの頬はぶわりと熱くなる。
「さて、今日も一日頑張れそうだ」
絶句するシルファと対照的に、ルーカスは随分とご機嫌だ。
身体を起こしてグッと伸びをすると、ベッドから飛び降りて執務室に行ってしまった。
「し、心臓がもたない……」
シルファはしばらく布団に潜り込み、顔の熱が引いてから仕事着に着替え始めた。
この日から、ルーカスは夜通し作業をすることを辞め、極力シルファと同じタイミングでベッドに入る努力をしてくれるようになった。
就寝前の僅かな時間、シルファは日中に分からなかった理論や図式の解説をルーカスに求めた。
そしてルーカスはこの時間を魔力吸収の時間に定めたらしく、寝る前の挨拶のようにシルファはルーカスの退行魔法に組み込まれた魔力を吸収してから眠りにつくようになった。
最初こそ意識してなかなか寝付けなかったのだが、人の慣れとは恐ろしいもので、一ヶ月も過ぎる頃には、隣にルーカスが寝ていることが当たり前に感じるようになっていた。
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