おねだり上手な羽賀くん。


そんなすみちゃんの、指の先を見てみると。



1年生の女の子と、
なんだか楽しそうに話す羽賀くんの姿。



そんな羽賀くんの姿を見て、
もやもやしないハズもなく。



私の予想通り、ぎゅうと締め付けられる心臓。



これは、私が羽賀くんを好き過ぎるから。



手を繋いだり、抱きしめ合ったり。



甘いおねだりが続き過ぎて、
どうしよもなく、後戻り出来ないくらい好きだから...............っ。



彼女いるくせに、そんなことしてきてた、
羽賀くんをどうしても嫌いになれなくて。



好きで、好きでたまらなくって、もうダメって思ったとき。



「.....................っ、ぅ、」



気づけば、ポロポロと溢れ出る涙。



「えっ、ちょっと由羽!?」



気づいたら視界がぼやけるほど、泣いてしまった。


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