百日後に離婚予定のはずが、溺愛モードに入りました!
 アラン様の目が自分に向いていることが気になって仕方ない。長い髪を前に持ってきて必死に胸元を隠した。
 彼は世間話をして、なかなか本題に入らなかった。

「アラン様は雑談をするためにいらっしゃったのですか?」
 耐えかねて私が尋ねると、彼は気まずそうに目をそらした。

「そういうわけではない」
「では本題をどうぞ」
 私が言うと、アラン様は頬を赤く染めて私を見る。

「本題って……」
「今までずっと生殺しの状態でございました。今夜ようやく、とホッとしております」
 私がいうと、彼は真っ赤になった。

「君って、意外に積極的なんだね」
「積極的なわけではありません。きっちりしたいだけです」
「きっちり『したい』なんて」
 彼はさらに赤くなる。どうしてそうなるのかわからない。

「そういうことなら……いいんだね」
 アラン様に問われ、私は頷く。

「お約束の百日目です。覚悟はしておりました」
「うれしいよ」
 アラン様はそう言って私を抱きしめる。
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