彼がモデルになったら
「今俺が一緒にいたいのは、あやだから。

だから、付き合って欲しいって告白した。

蒼と二人でいるの見てたら、焼きもちもやくし。

前に付き合ってた時はあやのこと、わかんなくて。

なんていうか……俺が告って付き合って、好きだとか言っても反応薄くて」

蓮君は真っ直ぐかな私を見て言った。


確かに……ちゃんと好きって気持ち伝えてなかったかも。

「辛くなって……」

伏し目がちに蓮君は言った。

「ごめんね。わかってなかった」

「けど、バレンタインにチョコもらって、気持ちを感じて」

少し離れたところにしか人がいない。蓮君は嬉しそうに微笑んだ。

「蓮君がずっと好きだった」

ファミレスで言うなんて恥ずかしい。
けど、今ちゃんと伝えなくちゃ。
洋服の裾を掴んで言った。

言えなかった言葉がやっと言えた。

「ありがとう。俺も好きだよ」

ニコッと蓮君が笑う。




< 37 / 55 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop