The previous night of the world revolution
…連れていかれたのは、貧民街から少し離れた市街。

この辺りは、帝都ほどではないが、そこそこ栄えている。

そこに立っている、すらりと高い高層ビル。

…何だここ?

「来て。悪いようにはしないから」

「…あまり良い予感がしないんだが」

「心配し過ぎでしょ。君に会わせたい人がいるんだ」

もっと嫌な予感しかしないよ。

それなのにアイズはお構いなしで、自分の着ていた外套を俺に羽織らせた。

何を考えてるのか、さっぱり分からない。

「ついてきて」

…逃げるなら、今のうちのような気がするが。

毒を食らわば皿まで。ここまでついてきてしまった俺の過ちだ。

ここで逃げても、戻るに戻れないし。

俺は警戒しながら、アイズについていった。

何やらハイテクそうな機械に、アイズはカードみたいなものを遠し。

更に、手のひらをタッチパネルに押し付けて、ゲートが開く。

どうなってんだ、これ…。

と言うかこいつ、何?

人のことは言えないが、15歳と言えばまだ子供。そんな子供が、何故こんなところに?

アイズは俺の疑念など気にもかけず、廊下を颯爽と歩いた。

途中、何人かの黒服とすれ違ったが。

恐ろしいことに、黒服を着た強面の男達は、アイズが通るとさっと場所を譲り、軽く頭を下げていた。

…こいつ、何者なの?

やっぱり来なければ良かったと心から思いながら、それでもここまで来てしまったら逃げることも出来ず…アイズについて、エレベーターに乗り込んだ。
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