女嫌いな年下のおとこのこ
「今すぐに答えは要りません。心が決まったらその時に返事をください」
言うや否や飛鳥は手を離して自分の部屋へと入ってしまった。
引き留めようとしたが間に合わず、行き場を失った手だけが宙を舞う。
ーーどうしたらいいんだろう。
瑞希の事が好きな以上彼の気持ちには応えられない。
けれどきちんとした理由を伝えない以上断るにも説得力が足らないのか、あっさりと丸め込まれてしまった。
その後も答えは決まらないまま帰国し、その翌日には瑞希と顔を合わせることになってしまった。