女嫌いな年下のおとこのこ



「ごめんなさい、私…」


けれどこの気持ちは一生蓋をしていこうと決めている。

だから好きな人がいるだなんて、口が裂けても言えなかった。


「気になる人は居ないって言いましたよね」


追い討ちをかけるように飛鳥が詰め寄り、真剣な瞳がこちらを射抜く。


「今からでも構いません。考えてはもらえませんか」


肯定も否定もすぐには出来なかった。

瑞希の事を話せない以上、どう断ればいいのか分からなかった。


「いや…私、君より5つも年上だし」
「もっと上の方と交際した事あります」
「…仕事ばっかりの中毒者だし」
「俺が一人前になって支えます」


これ以上の言い訳が思いつかず黙り込んでしまうと、すかさず飛鳥が手を握ってきた。


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