女嫌いな年下のおとこのこ
「落ち着いて、瑞希くん。違うから、そうじゃないから」
「俺はずっと落ち着いてるわ!」
「聞いて、瑞希くん」
少し強めに言うと、瑞希は押し黙る。
「私は瑞希くんが大切なの。だから、幸せになって欲しくてああ言ったんだよ」
「……」
「子供扱いなんてする訳ないじゃない。だって君はもう大人の男性で格好よくて、何でもできちゃう凄い人なんだから」
聖の言葉で瑞希の暴言はピタリと止んだが、その代わりにこれでもかというほどの大きなため息が出た。
「やっぱ分かってねえわ…」
「え?」
「お前なんかやっぱりアホで十分だわ。なんか疲れた、俺は寝る」
これ以上話す気は無いらしく、瑞希はサッサと布団を被って寝てしまった。
結局何が地雷だったのかさっぱりだが、こうなったらもうどうやっても相手をしてくれないのは知っているので「おやすみ」と声をかけて静かにリビングを出た。
いずれ機を見てもう一度聞き出せばいいかと思う聖だったが、それ以降も瑞希がその事について話してくれることはなかった。