タイセツナモノ
「バスケ部だよね?」
「あー!確かにー!」
1人の友達が言ったあと、もう1人の子がピョンピョン跳ねながら、うんうんと頷いた。
確かに、私…バスケ部だけど…。
「バスケ部にさ、すっごいかっこいい先輩いない!?」
「…あー、冬馬先輩ね?」
「そうそう!あたし、あの人好きだなぁ…!」
目をキラキラさせながら言う友達に、私は苦笑いした。
「ほんと、好きだよね…冬馬先輩…」
すると、もう1人の友達が
「私は、拓也先輩が好きだな…!」
「えー、まじで?」
拓也先輩かぁ、…でもあの先輩意地悪だから嫌なんだよなぁ…。
なんて思いながら、友達と話した。

放課後
「ばいばーい」
手を振りながら、友達と別れ部活に向かう。
はぁー、なんか今日…楽しかったなぁ。ほんとに。
…ほんとに?私、今までほんとに楽しんでいなかった…?
まあ、そんなことは気にせずに早く部活行かないと。
勢いよく走り出し、私は体育館に向かった。
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