バツイチ美女と 御曹司
母屋をリフォームする時に、
お店も少し手を入れて和レトロで
大正モダン風におしゃれに変わった。

これは兄嫁の祥子のセンスだそうだ。

兄は経営の才能があるのか、
今では高級ホテルに出店し和カフェも
併設していて結構流行っているらしい。

外国の観光客にも人気でそのホテルの
スイートルームには、お茶請けとして
季節の和菓子が置かれているそうだ。

祥子の考える洋をプラスした新しい和菓子も
人気で、SNSを利用した宣伝効果もあり
とても繁盛している。

兄の紘一は大学で経営学を取っていた。

大学での勉強が役に立ったのだろう。

投資もしていてそれなりに利益を
上げているようだ。

だから、藤原家は兄の代でも安泰で
より成果を出している。

これからももっと成長していくだろうと、
マリは思っている。

パートナーの祥子も商売向きだったようで、
毎日楽しそうにお店に立っている。

都合よく今日はお休みで紘一と父には、
昨日電話で話があると伝えているので
家にいてくれるはずだ。

妹想いの優しい兄と大好きな兄嫁の祥子の
理想の夫婦に、自分の破綻した結婚の話を
するのは恥ずかしいし情けないが、
この関門を通らなければ前には進めない。

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