王子様たちに毎日甘く溺愛されて

「最近生徒会忙しいしさ」


「ち、ちょっと待ってください」



どんどん話を進んでいきそうで即座にストップを出す。



「私が弁償するので!」



さっきした糸瀬くんとの約束を瀬野先輩に伝えると、彼はため息をついた。



「弁償なんて高いししなくていいって。その代わり、想のスマホの修理が終わるまで生徒会の仕事手伝ってよ」



糸瀬くんのスマホの話なのに瀬野先輩はまるで自分事のように話す。



「勝手に決めんな」



糸瀬くんがそう言っても、



「想だってその方がいいっしょ。最近忙しそうだったじゃんー?」



なんて全然聞く耳を持たない。



「めんどくさ」



最終的には糸瀬くんも反論する気が起きないのか、しぶしぶ瀬野先輩に同意しかけている。
< 21 / 49 >

この作品をシェア

pagetop