蒼い空の下で愛を誓う〜飛行機を降りたパイロットはただ君を好きなだけの男〜

突然の出会い

今日私は急遽友達の小春に呼ばれ横浜の埠頭に来た。

「ねぇ、なんでこんなこんなところで待ち合わせなの?」

「先に言ったら悠里(ゆうり)は来ないから! ま、いいからいいから」

そう言うと私の背中を押し、目の前に見える豪華客船のタラップへと足を進める。周囲には着飾ったゲストの姿が多くあり、何かのイベントのようだ。

「ちょっと……」

私はこれから何が起こるのか分からず小春に押されるがままタラップを渡ってしまう。

入り口で名前を告げると私たちは中へと案内された。

「さて、これで悠里は逃げられないね!」

ニヤリと笑った小春はようやく私の背から手を離してくれた。
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