蒼い空の下で愛を誓う〜飛行機を降りたパイロットはただ君を好きなだけの男〜
「悠里ちゃんはシフト出てるよな?」

「あ、うん。私も送るね」

無意識に私もシフトを彼に送った。それを受け取った彼は私の顔をまじまじと眺めてきた。

「シフトを見せてもらえるなんて嬉しいよ」

そう言うと彼はじっとスマホの画面を眺め始めた。そんな姿を見ると胸の奥が温かくなり、知らないうちに自分の手をぎゅっと握りしめていた。

「俺は来月海外の便も入ってるんだよ。向こうで2泊してからまた復路の操縦だから休みが合わせにくいな」

「どこに行くの?」

「スペインだな」

「いいなぁ。いつか行ってみたいな」

「行くか?」

本気とも冗談とも取れるような口調にうまく返事が出来ない。大人なんだからさらりとかわせばいいのに、と思うけど不器用な自分が出てしまう。それをカバーするかのように桐生さんはうまく会話を繋げてくれる。
< 40 / 125 >

この作品をシェア

pagetop