蒼い空の下で愛を誓う〜飛行機を降りたパイロットはただ君を好きなだけの男〜
「いただきます」

彼の部屋の大きなテーブルで向かい合って座った。

「美味いな」

うん、うん、と私は首を縦に振る。揚げた後に漬け込んだ甘酢に、玉ねぎがたっぷり入ったタルタルソースは絶妙ですごく美味しい。隣に並ぶ豚汁も具沢山で味が染み込み元気になる味がした。

「豚汁も美味しい! 具沢山で野菜がたっぷり取れていいね」

「ごま油で先に炒めるといいって書いてあったからやってみたんだけど」

彼がレシピを検索してるのかと思うとまた新たな発見だ。いつそんなことをしているのだろう。まさか職場で空いた時間に?と考えるだけで口元が緩む。

「そのコツがこんなに美味しい秘訣なのね」

「あぁ、いい夫になるぞ」

彼のツッコミに笑ってしまう。あの日、心配なら結婚しようと言われたがもちろんそれは断った。そんな簡単に結婚は決められるものではないから。でも彼は本気のようで事あるごとに結婚というワードを出してくる。まだ付き合ってそんなに経たないのにこんな気軽に言っていいのだろうかと心配になるが、その度に「俺はもう決めてるから、あとは悠里次第」と返される。私も彼と結婚したいとは思っているが、相変わらずの自信のなさで二の足を踏んでいる。
瑛人さんは本気で結婚しようと言ってくれているのだと分かってる。でも、私だけを愛し続けてもらえる自信がないのだ。
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