狂気のお姫様
「うるさい!!」
「どうしてくれんだよ!!濡れただろうが!!!」
「えー?私は濡れてもいいのに自分たちは濡れたくないって、そんなわがまま通用すると思ってんの?」
ほんと、いじめをする奴って自分勝手でしかない。
「あんたが調子乗ってるから悪いんだよ!!」
あー、出た出た。
みんな合わせたように『調子に乗ってる』って言うけど、それしか言うことないのかな。
「どこが?」
「はぁ!?」
「どこが調子に乗ってんの?詳しく聞かせてよ」
中身を言わないと相手には伝わらないじゃないか。
「天の方たちと関わって!!自分が上とか思ってんでしょ!!!!」
「なにそれ」
あーあ。想像はしてたけど中身はぺらっぺら。もっとちゃんとした中身を考えてこないと、誰だって納得はしない。
「ていうか、もし私が本当に自分が上って思ってるとして、それ、あんたたちに関係ある?」
「ムカつくんだよ!!!」
「それって自分の感情が抑えられないから私にぶつけてるだけだよね」
自分の怒りのままに関係のない人に手を出すって、お前は幼稚園児か。
「るさいな!!!」
「えー。さっきからあんたたちの方がうるさいけどー。猿みたいで」
キーキー言ってるから耳が痛いんだよねさっきから。狭いし声が反響するからもうちょっと小さい声で喋ってほしいんだけど。
「さ、猿!?」
「そういうところが調子に乗ってんだよ!!!」
「ちょっとまじでこいつ早くやっちゃおうよ!!」
まだ状況を理解してないのか、すぶ濡れ三姉妹は私をやる気満々。
ちなみに、なんで私が傘を持ってなかったのかを誰も聞かないところが頭の悪さを感じられるよね。普通気になるけどな。自分の怒りで精一杯なんだろうね。
「後悔させてやる」
そう言って私を押さえようと向かってきた女を、いつものように蹴りあげる。
「ヴッ」
ガンッ
「あら、いったそー」
いつもと違うのは、ここが狭いということ。
壁との距離が近いため、私からの蹴りと壁に叩きつけられるので痛さ倍増だ。南無三。
「やだきたなーい。床に這いつくばっちゃって」
使われていない校舎なのでもともと汚いというのもあるが、自分たちがまいた汚い水のせいでもっと汚い。
えー、私あれ触りたくないなぁ。
「ちょっと、なに、ふっとんだんだけど」
友達が1人真横でふっとび、それを呆然と見つめる2人。
あー、いい反応。
さて、もう逃がしてやんない。