狂気のお姫様
ザー……
満足して店を出ると、外はまさかの雨。
「最悪」
もはや豪雨の域である。
「俺一応レインコートあるから大丈夫」
「あ、私も折りたたみあるから大丈夫」
私だけじゃん!何も持ってないの!!!!!
「え、陽ちゃん濡れてよ」
「アホ言うなボケ」
「小田傘貸してよ」
「あんたバイクの後ろ乗るんでしょ、私の傘ぶち壊す気か」
そりゃそうだ。
ていうか2人とも用意周到すぎない?え?私が天気予報見てなかっただけ?
「どうしよう、帰宅難民になってしまった」
「大袈裟な」
と言いつつ、家に電話したら迎えくらい来てくれるんだろうけども。
「とりあえずお前の分のレインコート、コンビニで買ってくるから、待っとけ」
「へーい」
この雨で雨具なしでバイクに乗るのは死亡案件ということで、泣く泣く陽ちゃんの帰りを待つことに。
しばらくカフェの屋根の下にいさせていただこう。
「小田は駅?コンビニのついでに送ってくわ、途中まで」
「え、きゅん」
「置いてくぞ」
「すんませんした」
……今のちょっと面白かったぞ小田。
「いってらっしゃいませ〜」
そんなこんなで、陽ちゃんと小田に手をふりふり。早く帰ってこいよな、と思いながらベンチに腰掛ける。
台風でもあるまいし、なんだこの嵐は。
何かの予兆か?と思わせるほどの激しさ。おさまる気配がない。
道行く人々はみんな傘をさしていて、みんな天気見てて偉いね、などと思う始末である。
「あの」
「……」
「あの……!!東堂っ……律さんですよね!?」
「えっ」
カフェの客かと思いスルーしていた人から、いきなり自分の名前が発せられ、思わず声が出る。
見ると、私よりも何歳か上に見える、短髪の男性。
「東堂律さんで合ってますか……!」
「え、あ、はい」
肩は上下に動いており、走って来たのだと分かる。
悪い人には見えなくて、思わず返事をしてしまったが、私はこの人を知らないし、見たこともない。
「……えっと……どなたですか」
「俺は……神尾 大河。神尾組というところの……若頭で…」
ヒュッと喉が鳴るのが分かる。
聞いたことのない組ではあるが、私を東堂律だと分かって話しかけてきたのなら、危ない。
「警戒しないで、時間がないんだ」
だが、悪い人には見えないのと、彼の必死さに、思わず耳を傾けてしまう。
「時間……?」
「俺たち神尾組は東堂の敵じゃない」
話についていけない。
それをなぜ私に言うのか。
が、
「成瀬 千秋を信じてはダメだ」
神尾 大河の口から発せられた言葉に
「……え?」
思わず眉間に皺がよる。
「あいつは東堂も神尾も嵌めようとしている。成瀬 千秋を信じちゃダメだ。君は利用されている」
「どういう……ことですか?」
「律!!!!!!!」
が、続きを聞こうとしたとき、遠くから、聞きなれたバイク音と陽ちゃんの声がして、
「東堂律さん、どうか気をつけて……!」
神尾 大河と名乗った男はまた走って行ってしまった。
満足して店を出ると、外はまさかの雨。
「最悪」
もはや豪雨の域である。
「俺一応レインコートあるから大丈夫」
「あ、私も折りたたみあるから大丈夫」
私だけじゃん!何も持ってないの!!!!!
「え、陽ちゃん濡れてよ」
「アホ言うなボケ」
「小田傘貸してよ」
「あんたバイクの後ろ乗るんでしょ、私の傘ぶち壊す気か」
そりゃそうだ。
ていうか2人とも用意周到すぎない?え?私が天気予報見てなかっただけ?
「どうしよう、帰宅難民になってしまった」
「大袈裟な」
と言いつつ、家に電話したら迎えくらい来てくれるんだろうけども。
「とりあえずお前の分のレインコート、コンビニで買ってくるから、待っとけ」
「へーい」
この雨で雨具なしでバイクに乗るのは死亡案件ということで、泣く泣く陽ちゃんの帰りを待つことに。
しばらくカフェの屋根の下にいさせていただこう。
「小田は駅?コンビニのついでに送ってくわ、途中まで」
「え、きゅん」
「置いてくぞ」
「すんませんした」
……今のちょっと面白かったぞ小田。
「いってらっしゃいませ〜」
そんなこんなで、陽ちゃんと小田に手をふりふり。早く帰ってこいよな、と思いながらベンチに腰掛ける。
台風でもあるまいし、なんだこの嵐は。
何かの予兆か?と思わせるほどの激しさ。おさまる気配がない。
道行く人々はみんな傘をさしていて、みんな天気見てて偉いね、などと思う始末である。
「あの」
「……」
「あの……!!東堂っ……律さんですよね!?」
「えっ」
カフェの客かと思いスルーしていた人から、いきなり自分の名前が発せられ、思わず声が出る。
見ると、私よりも何歳か上に見える、短髪の男性。
「東堂律さんで合ってますか……!」
「え、あ、はい」
肩は上下に動いており、走って来たのだと分かる。
悪い人には見えなくて、思わず返事をしてしまったが、私はこの人を知らないし、見たこともない。
「……えっと……どなたですか」
「俺は……神尾 大河。神尾組というところの……若頭で…」
ヒュッと喉が鳴るのが分かる。
聞いたことのない組ではあるが、私を東堂律だと分かって話しかけてきたのなら、危ない。
「警戒しないで、時間がないんだ」
だが、悪い人には見えないのと、彼の必死さに、思わず耳を傾けてしまう。
「時間……?」
「俺たち神尾組は東堂の敵じゃない」
話についていけない。
それをなぜ私に言うのか。
が、
「成瀬 千秋を信じてはダメだ」
神尾 大河の口から発せられた言葉に
「……え?」
思わず眉間に皺がよる。
「あいつは東堂も神尾も嵌めようとしている。成瀬 千秋を信じちゃダメだ。君は利用されている」
「どういう……ことですか?」
「律!!!!!!!」
が、続きを聞こうとしたとき、遠くから、聞きなれたバイク音と陽ちゃんの声がして、
「東堂律さん、どうか気をつけて……!」
神尾 大河と名乗った男はまた走って行ってしまった。