寵愛の姫 Ⅲ【完】
「………朝の連絡はないので、これでホームルームは終わりです。」
出席簿を手に持った前田先生は、私の事を気にしながらも、そのまま教室を出て行った。
途端に騒がしくなる教室内。
ちらちらと私に向けられる視線には、気が付いてはいたけれど。
余り良くないそれに、自分は関係ないと、早々と意識の外に閉め出す。
「ーーーーあれ?」
ふと、思い出したのは彼の事。
ぐるりと、教室内を目線だけで確認してみるけれど、その姿は見えない。