両片思いだったのに略奪されて溺愛されました
そして伊藤さんが待合室に戻ってきた。
「……」
点滴が終わった彼女の顔色が少し良くなっている。
「あ、終わりましたか?」
「ごめんね、今日――」
「いえ、仕事ですから」
……気が弱いというか。なんというか。
「そ、そう――」
もうちょっと自信、持てばいいのに。
本人が自分の価値をわかってなさすぎる。
「千葉さん狙いのくせに、水嶋さんまでタブらかしてるんですね」
そんなんだから、弱みにつけ入れられて、風邪うつされるんですよ。